時が経つのは早いもので、ぼくがX-Pro2を手に入れてから1年以上が経過しました。1年以上使っていても飽きるどころかドンドン愛着が湧いてきて好きになる一方です!
富士フイルムさんの素晴らしいユーザー思考のおかげで、発売から1年が経っても大型アップデートが入り、いまだに新機能などを搭載してくれています。ほんとに富士フイルムのカメラを買ってよかった!!
ぼくの手元にX-Pro2が届いたのは発売日の前日である3月2日のお昼。いわゆるフラゲすることができたので、その日のうちに最速レビュー!と銘打って記事にもしました。この記事はX-Pro2への関心度の高さのおかげで、爆発的なアクセスを集めてくれました。
そんなふうにブログにも素晴らしい影響を与えてくれたX-Pro2ですが、ぼくの写真撮影の考え方にも素晴らしい影響を与えてくれています(カメラなのでコチラが普通ですね…)。
なので、今回はカメラ・写真の初心者であるぼくが発売日にX-Pro2というカメラを購入し使ってみて、変わったこと・感じたことを初心者なりにまとめていこうと思います。
また、X-Pro2のこと以外にも実際ぼくが使っているX-Pro2にオススメのアイテムなんかも一緒にまとめておきますので、ぜひ最後までご覧ください!
毎日見ていても飽きない上質なデザイン
X-Pro2の外観について。
散々ほかの記事でも書いていますが、触れないわけにはいかないので触れておきます!
毎日見ていてもつい見とれてしまうデザイン、そして細かいところまでこだわり抜かれた質感の高さ!ぼくは撮影をしない時でも机の上に置いておいて、頻繁に触ったりするくらい気に入っています。
ちょっと変態的ですけど(笑)、それぐらいひとつのモノとしての完成度が高い!
冒頭でも書きましたが、1年以上使っていても飽きのこないデザイン・ながく使いたい道具。外観に関してはそんな感想ですね。
ぼくのX-Pro2を貼っておくとこんな感じ!
硬派なフォルムのカメラなので、無骨な革のストラップもよく似合います!
ただ、ぼくが使っているレンズはXF35mmF1.4で重たいレンズではないので、ここまで太いストラップは必要ないなーと思い、今は別のストラップをつけています。
細めの革ストラップはX-Pro2の風合いと単焦点レンズにはすごくマッチしてますよね!革のしなやかさも最高です。これはULYSSES(ユリシーズ)のクラシコ、カラーはインディゴです。
ULYSSESといえば、最近X-Pro2用のレザーボディスーツも発売したので、気になる方はそれも併せてULYSSESのHPで一度チェックしてみてください。
そして、まだX-Pro2を実際に触ったことがないという方は家電量販店やカメラ屋さんで触ってみてください!きっと欲しくなりますよ(笑)。
「撮影」という行為が気軽なものになった
これはぼくがX-Pro2を使いだして今までと一番変わったなあと思える点です。
今まで「撮影」というと、旅行の時や目的があって出かけた時に行うものという感覚でした。実際、所有していた某ミラーレス一眼を持ち出すのはそういった旅行などの時だけでしたしね。
それがX-Pro2を使うようになってからは「撮影」というものをもっと気軽に考えるようになり、近所の散歩であっても必ずカメラを持ち出すようにまでなりました。
なぜそんなふうに「撮影」というものの考えが変わっていったのか。それは単純に撮ることが楽しくなったからです。
以前からキレイな写真を撮りたい!という思いは持っていたものの、あくまで「記録」としての写真を撮るためにカメラを使っていて、ミラーレス一眼を使っていながら設定もフルオートでした…。
ところがX-Pro2を使いはじめ、状況によって絞り値を変えてみたり、シャッタースピードを変えてみたりと、自然と「撮影」自体を楽しむようになっていきました。
これは気に入った道具を使っているというモチベーションとX-Pro2の素晴らしい操作性、撮れる写真の美しさがそうさせているんでしょう。
もちろんX-Pro2を購入するにあたって、写真撮影の勉強をしようと決めていたのともともと興味があったという前提はありますが、それでもここまで自分の生活にカメラが溶け込んでいくとは正直思っていませんでしたね。
これはX-Pro2が撮っていて楽しいカメラだからでしょう。アナログダイアルでの設定やシャッター音、撮影フィーリング。その全てが快適でドンドン写真を撮りたくなるんですよ、このカメラは!
写真を撮ること自体が目的になって出かけることも増えてきているので、これから腕前もどんどん上達していくことでしょう!…たぶん(笑)。
オススメの写真撮影を勉強できる本
話が逸れてしまいますが、ぼくが読んだ本の中でとてもオススメできる写真の入門書があったので、ここで紹介しておきます。
その名も「逆転の発想の写真の入門の本 写真を使わずにイラストで図解したら、むしろ分かりやすくなりました。」
タイトルも長くて変わっていますが、その中身はもっと変わっています。なんと、写真の入門書なのに写真が一枚も使われておりません…本のタイトルでネタバレしてますね(笑)。
写真を一枚も使わないかわりにイラストの図解がわかりやすすぎて、どんな入門書より頭に入ってくるので、初心者の方にはものすごくオススメです!
中級者以上の人には、下のシリーズがいい感じに撮影のヒントをくれるのでオススメ。
フィルムシミュレーションが素晴らしすぎ!
上で書いた「撮影」自体を楽しむようになってきた要因のひとつですが、素晴らしすぎるので、実際の作例をまじえて書きていきますね!!
まず、フィルムシミュレーションとは、銀塩カメラのフィルムを交換するように各フィルムモードを選んで色味や階調を被写体にあったものに変えられる機能のことです。
これはカメラではなくフィルムをメインにつくってきた富士フイルムだからこその機能で、他社では真似のできない素晴らしい色で撮ることができます。
富士は色がいい!富士はjpeg撮って出しが至高!などど言われますが、その通りだと思います。「色」というと画素数みたいにわかりやすく数値化できるものではないので、抽象的な表現になってしまいがちですが、実際に写真をみれば良さがわかります!
最近では後から色を加工することが普通になっていますが、ほんとは撮影の段階で「色も含めて」納得した撮影ができるのがベストじゃないですか?このX-Pro2なら撮影の段階で最高の色表現が可能なんです。
X-Pro2なら、と書きましたが、このフィルムシミュレーションは富士フイルムのXシリーズと呼ばれるカメラ群に搭載されている機能なので、X-Pro2でなくとも使える機能です。
X-Pro2以降の機種だと、もうひとつのフラッグシップ機であるX-T2やプレミアムコンデジのX100F、フラッグシップ機と遜色ない機能をもつX-T20とX-E3がラインナップされているので、好みのモデルを探してみてください。
そんなフィルムシミュレーションですが、ぼくが特に気に入っているものは「ベルビア」と「クラシッククローム」。
「ベルビア」は高彩度なフィルムシミュレーションで、特に原色系は鮮やかに写すことができます。色のメリハリがつくので、素人のぼくでもわかりやすいキレイな写真が撮れるので気に入ってます!自然の風景やカラフルなものを撮るのに最適ですね。
もうひとつの「クラシッククローム」は「ベルビア」とは全く違った嗜好で、原色は濁ったような色合いになり、なんていうか雰囲気のある写真が撮れるんですよ!
スナップ写真や街撮りに向いていて、良い風合いの写真が撮れるので、写真家になったような気分に浸れます(笑)。
「ベルビア」と「クラシッククローム」、どんな感じなのか実際にぼくが撮った写真をみてもらいましょう。
こちらが「ベルビア」
そして、こちらが「クラシッククローム」です。
写真の出来はアレですけど、比較としてはわかりやすいですよね。
「ベルビア」では、うすむらさき色の小花を鮮やかに写すことができています。
一方、「クラシッククローム」では全体的にくすんで色あせたような感じになっていますね。
被写体的には「ベルビア」のほうが向いていたんでしょうが、「クラシッククローム」のほうもどこか儚げ(はかなげ)に写っていて、素敵です。
今だとアジサイの時期が終わりがけで、そんな枯れかかったアジサイを撮るのなんかには「クラシッククローム」がすごく良いです!
こんな感じ。
色あせてきているのが「味」になってますよね!
もちろんすべてjpeg撮ってだし。
カメラでフィルムシミュレーションを設定して撮っただけなのに、どこはかとなく「作品」感、でてません?笑
自分を勘違いできるフィルムシミュレーション、それが「クラシッククローム」です!笑
しつこめに、もう少し「クラシッククローム」で撮った作例を貼っておきます!
うーん、いい!!笑
色あせた感じに写って、時には濁ったように写るんですが、決して汚いわけじゃなく。独特の渋みがでるんですよね〜。緑色も落ち着いた色で好きです。
はい、こんな感じでフィルムシミュレーションの「ベルビア」と「クラシッククローム」の作例を貼ってみましたが、ぼくレベルが撮った写真でもその方向性・イメージはわかってもらえたかと思います。めっちゃいいですよね!?笑
これ以外のフィルムシミュレーションも素晴らしいものばかりですし、フィルムシミュレーションの色味を自分なりに数値をカスタムしてオリジナルのものを登録しておくことも可能です。
ぼくはまだまだ設定を追い込めていませんが、デフォルトの状態でも上に貼ったような色味がでるので、初心者さんにもオススメですよ!
ちなみにスタンダードとして登録されているフィルムシミュレーションにもプロビア(PROVIA)というフィルムの名前がつけられていて、ベーシックながら富士フイルムらしい色合いが楽しめます。
スタンダード設定だからこそバランスが良くてどんなシーンでも破綻しない、まさに富士フイルムの真骨頂のようなモードです。まあ迷ったらこれで間違いはないです!
そのスタンダード「プロビア」で撮った写真がこちら。
全体の色のバランス、奥の方の緑色の多彩さ、そして陽があたっている場所は少し白飛びはしたものの最小限に抑えてくれています。
同じような写真ですが、今度はスタンダード「プロビア」で撮ったものとビビッド「ベルビア」で撮ったものと比較してみます。
こちらがスタンダード「プロビア」。
そしてこちらがビビッド「ベルビア」です。
並べてみると草の鮮やかさが全然違いますね!
そしてどちらも撮影者がヘタクソなせいで猫ちゃんの背中部分とかが白飛びしてしまっています…。それでも「プロビア」の方が抑えられていますね。
そもそも「ベルビア」はコントラストが高いので黒つぶれや白飛びが起こりやすいのだそう。そういった弱点もしっかりと把握して撮影時に注意していく必要がありますね。
上の猫ちゃんの写真を見比べてどう感じましたか?ぼくはやっぱり「ベルビア」が好きなので、どうしてもベルビア率が上がってしまいます。
上の写真は2枚とも「ベルビア」。
とてもお気に入りの写真です!猫かわいい…。
フィルムシミュレーションの素晴らしさについて書いてきましたが、フィルムシミュレーションの魅力をまとめると、それぞれが個性的で特徴のある写真に仕上がるのにどれも取ってつけたようなものでなく、あくまで自然なできあがりになる、これにつきると思います。
これは富士フイルムの蓄積された技術の賜物(たまもの)ですね。色設計という点で富士フイルムの上をいくメーカーはおそらくないでしょうし、富士フイルムのカメラが評価される最大のポイントです。
オマケでもうひとつ。
X-Pro2から追加された新フィルムシミュレーション「アクロス」で撮った作例も貼っておきます。
…うん、難しいですね(笑)。
一応、明暗がクッキリした状態を意識して撮ってみました。黒の出方とグレーの階調は良いですねー!葉っぱの描写なんかも見事です。
ただ単に白黒にしたわけではない!というのが、この「アクロス」のすごいところ。モノクロなんですけど、カラーで撮ったかのような階調で普通のデジカメで撮るようなモノクロとは圧倒的に違うように感じますね。夜の撮影でISOを上げてネオン街なんかを撮っても面白そう!
ちなみに上記写真は全てXF35mmF1.4 Rで撮影しました。結構寄っても撮れますし、明るいレンズで使いやすいので、初心者にも非常にオススメできるレンズですよ。
このレンズを使う上で心配される方の多いAF速度ですが、X-Pro2+XF35mmF1.4の組み合わせではAF速いです!なので、このレンズを気になってはいたけど、AF面の不安で踏み切れずにいた方は迷わず買っちゃっても大丈夫です。
X-Pro2で使っているアイテム
ここからは実際にぼくがX-Pro2に使っているアイテムをまとめて紹介していこうと思います。
SDカードはUHS-Ⅱ規格のものを購入しよう
X-Pro2は高画素機で連射速度も速いので、それなりのSDカードを使う必要があります。
遅いSDカードを使っていると本体のバッファは十分なのにSDカードへの書き込みで詰まってしまいますからね…。せっかくいいカメラを使っているのだからそれは避けたいところ。
そして、X-Pro2はUHS-ⅡというSDカードでは最も速い最新の規格に対応しているので、この規格のものを購入しない手はないです!
しかしながら、UHS-Ⅱ規格対応のSDカードは最新かつ高性能ということもあって、お値段が結構します…。失敗は許されない金額ですので、信頼できるメーカーのものを購入するのが無難。
具体的にはSanDisk(サンディスク)製のものを選べば間違いないです。ほかには東芝製のものが最近ではいいようですよ。
ちなみにX-Pro2はデュアルスロット仕様でSDカードが2枚入るのですが、スロット1しかUHS-Ⅱに対応していないので、1枚をUHS-Ⅱ・もう1枚をUHS-Ⅰ規格のものを使うようにすればカード代も節約できていいかと思いますよ。
メンテナンスグッズ
X-Pro2のお手入れに使っているグッズですね。
カメラにとってホコリやチリは大敵!
除去するには拭いたり擦ったりしちゃう前にまずはブロアーで吹き飛ばすのが一番です。
ぼくがヨドバシカメラで10個以上のブロアーを実際にシュコシュコして比べてみた結果、最強がコレ(下の商品)でした!シリコンなのでゴム臭くなく、何より風が強い!
現在では家用にLサイズ、外出用にMサイズと使い分けて運用しています。
次は主にレンズに付着した汚れ用。
レンズペンとクリーニングティッシュです。
まずレンズペンですが、直接レンズをクリーニングする用とプロテクトフィルター用とファインダー用がセットになったものがオススメ!
それぞれ先端の形状が異なるだけで基本は同じです。はじめはファインダー用っているか?と思いましたが、サイズが小さいのでレンズのフチをきっちりやりたいときに重宝しています。
さらにセットになっているものを買うとレンズペンを収納できるケース兼クリーニングクロスが付属しますので、単体で買うよりこっちのほうがお得です。
レンズクリーニングティッシュはレンズ清掃用のウェットティッシュが1枚ずつ個包されているので、カバンに忍ばせておくと安心です。家でのメンテナンスではあまり使いませんが、外出先でスグに使えるのは便利でありがたいですね!
では、家でのメンテナンスはなにを使っているのかというと今はこのセットを使っています。
クリーニング液とクリーニングペーパーが別々のタイプ。どちらも富士フイルム製です。たまたまです(笑)。
大昔からあるものらしいので、やはりこういったものは富士フイルムのもので間違いないと思います。家ではウェットティッシュタイプでなく、こちらを使っている理由は、染みこませるクリーニング液の調節が自分でできるからです。
ウェットティッシュタイプのものは外出先とか非常時は便利なのですが、拭き跡がどうしても残ってしまう…。
その点、クリーニング液とクリーニングペーパーが別々のものだと濡れ具合を自分で調節できるのでキレイに拭けるんです。ただ、めんどくさいので家でしっかりメンテナンスをするときだけに使っています。
レンズ保護フィルターはマルミのEXUS(エグザス)を使用
そもそもレンズ面に汚れをつきにくくするために、こちらのレンズプロテクトフィルターを使用しています。
マルミのEXUSです。このフィルターはコーティングがめっちゃ優秀で、ホコリやチリはつきにくく、水の弾きがが良くて、油汚れも簡単に拭き取れる!そして強度も抜群!というムテキのフィルターです。
ホンマかいな…?と疑いたくもなりますが、ケンコーのPRO1と比べると雲泥の差がありました。
以前はちょっとケチってひとつだけPRO1をつけていたんですけど、外から帰ってきたときの汚れ・ホコリの付着量がそもそも違うし、汚れも取れやすさも全く違います。
ですので、どうせ保護フィルターをつけるならケチらずにEXUSのようなちょっといいフィルターを買いましょう。
ちなみに富士フイルムは純正フィルターもあるので、これが写りにおいては一番影響がないフィルターですね。フジノンレンズと一体感をだすならこのフィルターですね。
X-Pro2は興奮できるカメラ
ぶっちゃけ、カメラ初心者のぼくがX-Pro2というカメラを1年ちょっと使っただけでは、使いこなすなんてもってのほかですし、なんにもわかっていないようなもんです。
それでもこれだけ興奮してクソ長い記事を書いてしまう。それこそがX-Pro2が本当に魅力的な素晴らしいカメラである証拠ではないでしょうか。
初心者ではありますが、この1年ちょっとX-Pro2を使って得た知識・所感はこの記事に落とし込めたと思っています。そんなリアルな感想・情報が少しでも誰かの役に立てたなら嬉しいです。
今後もX-Pro2・富士フイルムXシリーズの魅力をもっと伝えられるように色々なレンズのレビューも増やしていって、生の声を届けられるように頑張っていこうと思います(この記事も随時更新していきます)。
最後に。発売当初に比べると、X-Pro2の値段もかなり落ちてきていて、だいぶ買いやすくなっています。大型アップデートも入って、ますます使いやすくなりましたし、この機会に購入してみてはいかがでしょうか?
心の底からオススメできるカメラですよ!